男は野球で育つ 女はままごとで育つ


男と女の価値観は、「野球」と「ままごと」に凝縮されます。『会社のルール 男は「野球」で、女は「ままごと」で仕事のオキテを学んだ』(パット・ハイム、スーザン・K・ゴラント著)という本があります。

この本では、アメリカでコンサルティング会社を経営する女性が、男性と女性の仕事に対する姿勢がどのように違うかについて、目からウロコの解説をしています。

男性は、(多少の個人差はありつつも)子供の頃から野球やサッカーのどのチームスポーツに親しんでいます。そこでは、監督がバントしろと言ったら、文句を言わずにバントする。

「かっこいいところを見せたいから失敗しても打つ!」などと歯向かったりはせず、チームが勝てば自分の手柄ではなくても大喜びするのがルールです。

「仲間」「絆」「勝利」。『少年ジャンプ』であり『ワンピース』な世界観。これが多くの男の大好物なのです。そういった環境で全体主観的な価値観を育んできた男性は、

簡単にビジネス・社会の世界に馴染むことができます。


しかし、女性が子供の頃に親しむ遊びの代表は「ままごと」。リカちゃん人形でもシルバニアファミリーでも、根っこの部分は「ままごと」と同じです。そこには明確な目的もゴールもありません。みんなで楽しく仮想世界を作りあげる、「協調性」や「共感」が重んじられる世界です。そのため、「誰かの命令だから」と従ったり、「全体の勝利の為に」遭遇するビジネスの社会には、根本的にそぐわないのです。


男は成長したがり、女は変身したがる


似たような対比として、「成長」と「変身」というものがあります。野球をしてきた男性は、「成長」という言葉が大好きです。昨日より今日、今日より明日、何かが大きくなっていく、強くなってくことに楽しみを見出します。筋トレが好きなのも男性ですし、無意識に会社を大きくしようとするのも男性社長です。

一方女性社長は、会社の規模よりも仕事の内容や社内の雰囲気を大切にします。やはりここでも、「ままごと」の経験がものをいうのでしょう。