男は縦社会で生きている 女は横社会で生きている
男と女では、人間関係の構造が違います。男同士は完全に縦社会、女同士は先輩後輩関係よりも横のつながりを大事にします。この項ではそのあたりを見ていきましょう。
年齢、地位、肩書き… 上下関係がはっきりしないとソワソワする男
男同士の人間関係は一言で言えば体育会的。男たちはいつでも年齢を気にします。おおむね鈍感な彼らが、唯一敏感に反応する部分といってもいいでしょう。これは、年上に気を使っているというよりむしろ、
年齢の上下で「偉い」か「偉くないか」かを決めて役割分担をする方が、気楽で彼らの性にあっているから。
例えば合コンで、男性チームが社会の先輩・後輩関係だった場合、先輩は後輩のことを、「こいつ、なかなか仕事ができるんだよ」と褒めたり、逆に「こいつ、面白い趣味しててさ」などといじって、
女性軍を楽しませようとします。
後輩は「いや〜、先輩にはかなわないっすよ〜」と先輩を持ち上げ、かいがいしく新しいお酒を注文し、なんなら一気飲みのひとつもしてその場を盛り上げようとします。なんと美しい連携プレーでしょうか。
しかし、これが同期の男ばかりのチームになると話は別。年齢が同じ彼らは途端に張り合い始め、楽しいはずの飲みの場はギクシャクしてしまいます。年齢という絶対的な上下関係がないので落ち着かず、
つい力で相手をねじ伏せて「上」になろうとするのです。
また、結婚披露宴などで初対面の人間だらけの「男テーブル」ができてしまうのも不幸のもと。男性たちは途端にそわそわし始めます。お互いの年齢もわからず、職業もわからず、肩書きもわからない状況だと、
不安でどう接していいかわからないのです。観察していると、そのうち誰かが「ところで…」と年齢を尋ねるはずです。俺は３０歳で、右隣の男は３５歳、左隣の男は２９歳で、向かいは３２歳…と年齢がわかって初めて、男同士のコミュニケーションが始まるのです。
なんとも不思議な作法ですが、さらに年齢がわかっても、「上司なのに年下」「年下の外国人」「自分は中小企業の部長だけど、相手は大手企業の課長」など、イレギュラーなケースになると彼らはまたまた困惑します。
「CFO」「CMO」など、パッと見でどれほど偉いのかわかりにくい肩書きも最近は多く、男性のストレスの原因に。
肩書きといえば、男性は肩書きを与えられるとやる気が出る生き物です。なぜなら年齢と同じく、そこに上下関係が生まれるからです。
以前、高校生がボランティアで手伝うイベントに参加した時、そのことを強く実感させられました。準備をしている間中、精神年齢が高く臨機応変に動く女子たちに比べて、男子たちは驚くほど使えない「子供」でした。
じゃれ合う彼らを最初は微笑ましく眺めていたのですが、次第に「もっときびきび働いてくれよ！」という気持ちになってきました。
そこでの「肩書きルール」を思い出し、男子たちに「君は受付係長ね」「君は○○部長」と、リーダー役を与えっていったのです。それからの彼らの働きぶりには、目を見張るものがありました。「上司」になったことで
責任感が生まれたのでしょう。「部下」である他の男性生徒たちに指示を出し、自ら仕事を見つけ、実によく働いてくれたのです。高校生とて、立派な男。彼らはすでに縦社会に居心地の良さを感じているのでした。
ちなみに、仕事の現場では「上司」「部下」に始まり、「下請け」領収書の「上様」など、「上」「下」という言葉を非常によく使います。これは、仕事が圧倒的な男社会であり、縦社会であることの象徴でしょう。
本日の子♪
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